アルザス本店の温もりある雰囲気を名古屋でも感じて欲しい

今から11年前、名古屋にオーベルジュ・ド・リルがやってくるというニュースは、日本のグルマンの口の端に上りました。51年前にフランス・アルザス地方の小さな村を一躍有名にし、世界中から美食家たちが集まった三つ星レストランの海外初上陸がミッドランド スクエアだったからです。
「わたしたちは“レストランは家族”という考えを持っています。アルザス本店の穏やかなイメージで、あたたかい雰囲気のレストランを目指したのです。食に精通した方たちはもちろん、若いカップルやご家族連れの方に、臆することなく楽しんでいただきたい」と語るのは、オーベルジュ・ド・リルを日本で運営する株式会社ひらまつの代表取締役社長、陣内孝也さん。眺望の良い42階で、お客様が心を通わせながら食事をする風景。それがオーベルジュ・ド・リル ナゴヤが思い描くシーンなのです。

料理人からサービスマンへそして経営者への道のり

フランス料理が日本で一気に広まった80年代。西麻布にある24席のフランス料理店「ひらまつ亭」は伝説の繁盛店でした。陣内さんは86年に料理人として入社しますが、創業者である平松氏より「君はサービスに向いている」というアドバイスを受け、サービスに転向します。その見込み通り、陣内さんはサービスマンとしての才能を次々と開花させていきました。2年前には代表取締役に就任し、レストラン・ウェディング・ホテル事業などを展開する東証一部上場企業のトップとして、指揮にあたっています。
「レストランを愛する純粋な心。この気持ちを忘れずにいたら、スタッフにもお客様にも伝わるはず」平松氏が陣内さんに経営を託した理由は、ここにあるのかもしれません。
オーベルジュ・ド・リル ナゴヤでは披露宴も承っており、オープン当時から1,000組を超えるカップルの輝かしい門出を祝福してきました。「ここで誕生したご夫婦に家族が増えて、毎年記念日に来店くださる。これこそわたしたちが思い描くレストランの理想像なのです」と陣内さん。冒頭の“レストランは家族”という考えが、ミッドランド スクエアで根付いていると確信することができました。